瑞々しく紅く美しい果実は冥府へと根を張る

甘酸っぱい香りと張り詰めた果皮、そして
ぱっくりと割れた果実の隙間からはまるで
宝石の様に艶やかに光り耀く 果実 が。
結晶の如くぎっしりと詰まっている。

古今東西、世の人々から愛された柘榴。
豊穣と子孫繁栄を花言葉とした縁起のよい
植物でもある。何より、美しい。

さぞや大きな木になっただろう。大切な
庭の柘榴。この木は 家族 と同じ。
豊穣と繁栄の女神が地下と地上とを結ぶ。
死して無に帰すよりも、糧 となる方が
余程、良いのだ。

今年も又、穏やかな秋晴れの日に。
庭の柘榴を愛でて楽しむ。