犀川賞に出されたエッセイの中で、私が賞を出すとしたらこれかなって感じです。
えっと、筆者は幼い頃、祖父の家で「魚のヘソ」という食べ物を食べた記憶がありました。祖父は投網で川魚を捕り、その日の夕食として家族で食べていました。魚のヘソは爪楊枝に刺された小さな白い輪の形をしており、とても美味しかったと記憶しているんです。
とある日、突然この記憶が蘇ります。そして「魚にヘソはないはず」という疑問が湧きました。母親に尋ねても正体は分からず、インターネットで調べると「ボラの幽門」という可能性に行き着きます。しかし、完全な確信は持てないままなのです。
この探求を通じて、筆者は祖父から受け継いだ様々な思い出や経験の大切さを再認識します。細かい技術や知識は失われてしまったかもしれませんが、楽しかった思い出や美味しかった記憶は、確かな人生の糧として心に残っているって感じの話しです。
このエッセイは、家族との思い出や、知識の継承、記憶の不確かさと確かさについて考えさせる、温かみのある作品となっています。