読んでいる間ずっと、物語の景色が眼前に広がっていました

 巧みな筆致で描き出される風景は、静謐で、息を呑むほど澄んでいる。ホラーでありながら、どこかつん、と、鼻の奥が痛くなるようなお話です。

 それは決して苦しいものではなく、きらきらと空を舞う雪の結晶のようで。

 只管に、美しいのです。
 

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