平安王朝に暗躍する黒い影、その名は……え、紫式部!?
- ★★★ Excellent!!!
雅やかな王朝文学の華の時代、平安時代。その者、紫の闇を纏いて王朝の床下に降り立つ。
その者の名は、紫式部……いえ、誤記ではありません。あの紫式部さん。ご本人です。
もしも紫式部が、極まった文学狂のアングラ作家であったなら?
そんなイフで始まる本作、かなり極まった性質の文学厨である幼少期から、「己の文芸道のためならば何物をも厭わない」というかなり偏った性癖に昇華した主人公が、闇の月と恐れられる藤原道長と組んで王朝に文芸的激震を走らせるのが本作。笑えることは間違いない!
あ、紫式部さんを美化している方には不向きです、ギャグ特化なので、こればかりはご了承をば。
ただ、作者様の歴史知識がちりばめられ、ただのギャグ作品では収まらず、なるほど、ここに繋がって……!と思わせる筋書きは流石のひとこと。
麗らかな冬の午後、ちょっとひと笑いしてみたいと思われた方にオススメの逸品です!