壮大な世界観?知らねぇよ

目を引く壮大な世界観。読んでいてわかる。かなり作りこまれている。

だが恐ろしいことに本作のキャラ、アッシュたちは、ギャグやふざけた行動で、それらを頭からへし折るように暴れまわるのだ。土足でそこらじゅうをホッツキ回るのだ。

何という贅沢か。
だれか止めないのか。止めない。面白いから。
何か止められないのか。止めれるわけがない。主犯 作者なんだから。

作品としてはオヤジの借金に振り回され、癖の強いやつらに振り回されながら、一攫千金を夢見るアッシュの奮闘である。
感嘆すべきはそのベクトルにある。喜怒哀楽の楽。全振りである。これが難しい。家族の蒸発、貧困、他種族の跋扈。ここまで並べられた悲惨を、コメディにするのは中々勇気がいる。技量もいる。

芸術の持つ爆発。破壊の美しさ。これらがあふれた作品だと思う。

是非笑ってください。それが一番だと思います。

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