今や珍しいとも言えるほどの王道作品。
読みやすい文章に登場人物たちの、なぜそのようにするのかという行動の導線がしっかりと明示されていました。
物語の根本は、『魔女』に関するお話です。
各地で残虐非道な行いを繰り返している魔女ですが、物語を追っていくにつれて疑問が増えていきます。
テオドールの葛藤に、シェリアの信頼。二人の関係性にも注目です。
最近の作品のような『明確で分かりやすい面白さ』はありません。しかし、それが全てはないことをこの作品を読んだあなたは知るでしょう。
読み進めるうちに虜になる……。
まさに旅ファンタジーの傑作です。
どの人物に注目するかで、物語の捉え方が変わって見えますので、ぜひ一読ください!