ガラハドという聖騎士の奇跡そして聖女たちの心の記憶と魂の或り方(私はガラハド卿様が大好きでございますどちらに行ったら出会えるのでしょうか?)

@setunanokioku

第1話『オルレアンの聖少女アーナリエ姫』(ガラハド家監修)

第七聖典ラファエロ会 監修

カルダモニア=キュィジィス家 フランス名家による家督監修

カルダモニア=アナキス家 香水の名家

聖マルタ教堂

ギリシアペリシテ教導教会

エスカリオーテ様と名乗られたお方への感謝を込めて綴る

その上でヤルタと名乗られたお母さまにただ感謝を


アッラー教圏/イエズス会

その方々も追記

月に笑うお父様の夜を祝う聖女の会の皆様

ストロベリームーンに歌う教圏の姫様方への感謝


宗教の秘話実話より

フシャジール=ガラハッド

1214年5月であるカミザエル様の御嘆きになられた日の夕刻

とある少年が生まれる

旧ワラキア明記5月4日なる誕生の日に遅れが無ければ

天使は降りたつガラハドの家に

残忍な印象を覚えるトランシルバニアの森から杯にして9,000Octagram(今で言う1,342㎞)


そこに少年騎士と聖少女の戦場があった


ドレスはだけた白い横腹があらわになった少女

下腹部に毒を思わせる色のついた染み

処女を毒により絶望させる※1習わしとして色を濃くつける暗殺者が12世紀当時は多い

じんとなる下腹部に苦痛を募らせ涙を流し毅然と立つ聖少女の意思がとても強い言葉を選ばせた

(…負けません)

死んだメイドの髪を束ねた髪紐※2が小さな祈りのように風にたなびく


小さな尻の近くに目立つ天印

生まれた王族の子女の尻に傷や文字が掘られる※3彼女の場合は『オルレアン』と祈られた傷が生々しく風に揺らめく

白い太腿には描かれたⅩⅢという文字が年端もいかぬ少女の下腹部をなまめかしく色めき立たせ、処女を洗わす真実の文字Axkが浮かんだ


処女のまま生きて帰れれば村を許す


ヴラドによる祈り、今なお語られる当時のこの風習

襲われやすい出で立ちで姫を故郷まで歩き帰らせる

当時幼い姫たちの涙でかの道は出来た

近隣の王妃達を人質に諸国を束ねていたとある教圏の王族の習わし


条約書などを城に届けられる姫が現れるまで何度も行われ

王妃が安全に帰れる様に道を整備しようとする国がとても多かった


それでも処女の王妃をはだけた姿で見世物のように歩かせるので襲ってくる存在は絶えない


(絶対に…負けませんっお母さまっ)


彼方で空が呟く

(絶対に負けません)

※このような声が聞こえる方がたまにおられます


強い自信が聖少女の唇を動かし少年騎士に語りかけた

「もう逃げられません…あなた」


そして少年と少女の上でも何かが歌う

(もう逃げられません♪あなた)


小さな少女の手を引き歩む少年は唇の端を少し引いた笑いを浮かべた

その横顔は微かな希望と喜びを聖少女に与えた


「見よ、空がきれいだ」


乙女の指先握るは聖銀の甲冑に身を包む12初年の白い男児

そは右に一振りの剣握り聖少女の指触れる手には銀の手甲はない

剣の名はアンフィスバエナ(アン1フィス10バェナ3ⅩⅢ)

                         神話の指先


重い甲冑(アルム)を着て歩けるのは皮の裏当てと銀の合銅板金を合わせた

少年用に特別にあつらわれた護衛任務用の軽い甲冑だった。


灰の匂いがつくのは少女と少年を囲む男達の一人がメイドの首を焼いて持ち歩きまだ火が微かに髪に燻っているからだ

女の追い詰め方を心得ている


灰に還る運命がまるで少女にあるかのように 聖女としての苦難を見せつける


(焼き尽くすささげもののそばにいてください♪旧約バラム託宣)


軽装の騎士6人に囲まれた少年と少女

襲い殺せば処女姫をいただける


男たちは下卑た笑いで近づいてくる

聖アーナリア姫を送り出した優しきメイドを馬の腹で犯させ連れ歩いた

厭な笑い


剣をなめたか※


「…ヨアブよ燃えおしたか」

少年の薄い唇が紡ぐ古い祈りの言葉

「アン1にしてフィス10である我が父と母よ12天使の理にて…我が敵をほふらん」


死追う風が剣にまとわりつき死因が追いつく彼だけの剣撃


剣打ち付ける音に載った古の衝撃が走った

アーサー・エスカテリオの剣術である


金色の髪がそよぎその影に黒い天使の輪が見えた気がした


※毒の多様化が盛んだった中世、毒草から毒を抜いてサラダとして食べたり、毒成分を覆して目に塗ったり、花言葉のように毒言葉を宮廷の乙女(メイデン)たちが作り恋の呪い事に使用したりと、ガラハドの食事事情を踏まえるととても面白い

※2予防接種を兼ねた取り替え子対策

※3メイドの髪と髪紐による髪飾りは生まれ変わってもあなたのメイドでいたいという中世の友愛の証である

◆ガラハドの食事情◆

鏡の前に立つ騎士として知られる若い頃のガラハド、城内に鏡面の通路を設けてもらい、鏡に映る場内を脅かす『毒殺が流行る概念』や『家臣を裏切らせる概念』などを切り捨てるという騎士団任務を与えられていた

姫たちは戯れに通り直ぎ、女中はトレィ(騎士は食堂以外で料理を食べないのでほぼこいつの為につかわれていた)に載せた食事や色物(姫の下着)などを運んでいた特に料理以外に言いにくい物を運んでいたので、「トレィ」と言って

騎士ガラハドに女中(メイド)は話しかけた騎士ガラハドもトレィと言われると自身の事だと認識していたので

一人称が『トレ』(俺)になっていた

戦では諜者(アサシン)が減り何故か毒殺を狙う貴の者がいなくなり近辺の城では毒報活動が何故か増えた

城にその騎士がいるだけで毒による寵姫の暗殺が大きく減ったのだった

ベラドンヌ(独奏、毒草)の語源であるこの騎士の名はガラハド(裏切らぬもの)

葉物の妖精がある日現れたところからこの騎士の概念は変わる

トレィに載せられていたのはレタスと玉ねぎお酢和え(王様やお姫様の飲み残し)ばかりであったが

ある時から王妃の告白としてレタスサラダに毒気を抜いた毒草ベラドンヌ「男を恋におとす」という語源でもあり

「あなた以外目に入りません」という毒花言葉のハーブ(葉もの野菜)が添えられるようになる

毒草が人類を許したのか毒草に王妃の願いが届いたのか

王妃の恋を和えた毒草サラダが毒を葬り続ける騎士と絡まり城はいつしか毒に強いイメージをもつようになった

隠して毒草の威力は中世このあたりから弱まるのである

彼の騎士のお陰で人類への毒の脅威が薄れ、人類は毒の威力に対して勝利したのだった

毒に対する人類の勝利の歴史の1頁にこの騎士『壁に立つ騎士』ガラハドはあったのである

※4ロメリオ数字1は数を表すのに使われキシリア数字Ⅱは自らを指す数字として扱われた、中世騎士団では所属騎士が自らの団員ナンバーである数字を守るという概念がある

※5ガラハドの場合はⅩⅢである、特に良くない数のように扱われるⅣとⅥそしてⅩⅢは強い騎士がついている印象がある、アーサー王はⅠとⅣ、ガヴェイン卿はⅩⅢ、騎士王パーシヴァルはⅥというようにである

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ガラハドという聖騎士の奇跡そして聖女たちの心の記憶と魂の或り方(私はガラハド卿様が大好きでございますどちらに行ったら出会えるのでしょうか?) @setunanokioku

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画