恋愛だけじゃなく。生きるのに疲れた人に届いてほしい

まるで、短編映画を観ているようなクオリティの物語です。
また情景描写のなんと美しいことでしょう!
タイトルにある「青の円環」を、読んで感じて、確かめていただきたいです。

島で生まれ育ち都会で働く主人公。
恋人とは、大人だからこそ当人同士ではなく家族のしがらみで関係に綻びが生じていました。
疲れ果てた主人公は島に帰省し、認知症の疑いのある祖母や、幼馴染との交流によって、己自身を見つめ直します。

ラストシーンは爽やかで、とても心地よい読後感を得られました。

恋愛ジャンルにとどまらず、ヒューマンドラマ好きな方にも、読んでいただきたい物語です。

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