概要
わたし、月に帰らなくちゃいけないの
現代版かぐや姫、のような何か。
もうすっかり身体が馴染んでしまった世界から一歩踏み出す。その時、足を踏み入れたエレベーターが僅かに揺れた気がして、一瞬だけ恐怖心を思い出した。それでも私は二歩目を踏み出し、エレベーターに乗り込む。つるりとした閉めるボタンを指が赤くなるまで強く押した。
もうすっかり身体が馴染んでしまった世界から一歩踏み出す。その時、足を踏み入れたエレベーターが僅かに揺れた気がして、一瞬だけ恐怖心を思い出した。それでも私は二歩目を踏み出し、エレベーターに乗り込む。つるりとした閉めるボタンを指が赤くなるまで強く押した。