【少し怖い話】ガタガタと音がする
とろり。
1話完結 「まだログインしないの?」
「私が高校生の時でした」
「当時、オンラインゲームにはまっていたんです」
「夏休みはもう、オンラインゲーム漬けの毎日でした」
「夜遅くまでプレイして昼間寝るという、ダメ人間でした」
「オンラインゲーム上の友達との同時ログインを狙ってアラームまでセットしていました」
「昼夜逆転の生活でしたが、でもそれは夏休み期間中だけのことでした」
「夏休みが明けると奇妙な現象が起き始めたんです」
「深夜、通学用バッグからガタガタと音がするんです」
「私は前日に次の日の学校の準備をするタイプでバッグには、教科書やノートの類を入れています。あとケータイも一応入れてあります」
「よく分からないまま数日過ごしたのですが、全くおさまらないんですね」
「深夜に通学用バッグがガタガタと振動するんです」
「学校があるので寝不足にならないように、怖いんですがバッグを開けてみたんです」
「教科書やらノートやら、特に変わったところはありませんでした」
「ペンケースも問題ありません」
「そこで震えが止まったんです」
「えっ? なんでだろう? と思ったんですがその日はもう寝ました」
「でも、翌日もまた通学用のバッグからガタガタと音が聞こえるんですね」
「今度はすぐにバッグを調べました」
「そしたら分かったんです。原因はケータイでした」
「夏休みに設定したアラームだったんです」
「それでアラームを解除したんですが、翌日もまた同じ現象が起こるんですね」
「すぐにケータイを確認しました。すると」
「知らない番号からの電話だったんです」
「それで、うるさいから仕方なく出たんです」
――まだログインしないの?
おわり
【少し怖い話】ガタガタと音がする とろり。 @towanosakura
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます