ピアノを愛した一人の女性の物語。

彼女は、ピアニスト。

しかし、ピアニスト、と言っても、ほとんど、ピアニストとしての仕事は、こなかった。
ピアニストとしての才能には恵まれなかったのだ。

かわりに、舞台演出の才能には恵まれた。音楽コンサートの「舞台演出家」として、世界的に有名になるほど……。

それでも、彼女は、ピアノを愛していた。ピアニストでありたかった。

そんな彼女のピアノに耳を澄ます者は……。

三千文字ちょっとのショートですが、濃い物語です。
彼女の残した言葉に、感動しますよ。