第5話 改造

いよいよ、貴重なS1シャーシの切断を決めた、

三葉は、躊躇すること無く、

スイッチの部分のフロント側ギリギリをクラフトノコでフロントバンパーとシャーシを切断して、VZシャーシ用フロントバンパーFRPプレートを仮当てをして、フロントタイヤが、接触しなくて、ローラーを付けても、車検に通るポイントを見付けて、

そのポイントにドリル刃で穴を開けて、プレートを当てて最低地上高を確認すると、


「あ~、やっぱり、このままだと、車検通らない、リューター用のダイヤモンドヤスリに替えてシャーシの当たっている所を削って、プレートとシャーシの段差をなくすしか無いな」


三葉が、作業を再開しようとしたとき。


「三葉お姉ちゃん、S1シャーシのバンパーカットをしても、強度は、大丈夫なの?」


ミニ四駆初心者の水無月が、三葉に質問した。


「みなちゃんは、シャーシのバンパーカットをすると、

強度が、落ちて、使い物に成らないって考えているのね?」


「うん、だって、かなり旧いシャーシだもん、バンパーカットをすると、ぐにゃぐにゃだよ、きっと」


水無月の質問に、三葉は、


「じゃあ、バンパーカットをした状態のこのS1シャーシを軽く捻ってごらん」


三葉が、そう言うと。


「‼ 何これ‼ 全然強度が落ちていないよ、何で?」


水無月は、シャーシの強度を保つ方法が、分からないでいた。


「みなちゃん、シャーシの加工はね、無闇にやれば良い訳じゃないのよ、

どのシャーシにも言える事だけど、バンパーカットが、シャーシの剛性を保てるのよ、シャーシの肉抜きをやったら、当然、強度は、無くなる上、

プレートで補強し無きゃならないわ、軽量化も効果が薄れるわ」


「そうなんだ、電池落としをしたいときは、どうすれば?」


「カットしないで、電池落としするにはね、

先ずは、電池落としをしたい、シャーシについている、パーツを全て外します、

次に紙ヤスリを単3電池サイズにカットします、この時、電池サイズよりも小さめにカットすると、楽に作業が出来るよ。

後は、ひたすら、カットした紙ヤスリを前後に動かす、

目標の位置になるまで、ひたすら紙ヤスリを動かす、

左右が同じ高さになり、目標位置に到達したら、

電池スペースの所に、タミヤセメントを表裏両方に塗ります、

塗り終わったら、自然乾燥で乾かす、以上が、剛性を保ったままの、電池落とのやり方だよ」


三葉お姉ちゃんからの説明で、水無月は


「ほぇ~ そんな、方法が、有るんだ、知らなかったよ」


「この方法は、多分、あたしだけが、使用していると思うよ、

ネットだと、シャーシカットと補強が、定番だし」


三葉の説明を聞いて、水無月は、自身のYouTuberの登録する、

ミニ四駆チャンネル全てが、三葉お姉ちゃんからの説明通りだった。

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