第8話 結果
水無月は、三葉からの答えに思うところがあった。
「三葉お姉ちゃん、公式戦での、流れって、どんな感じなの?」
公式戦未経験の水無月には、一切分からないでいる。
「レースの流れはね、草レースも公式戦もほぼ同じよ、3名~5名で一組で、
それを、何組に、分けて1次予選と2次予選を行い、各レースの1着が、
決勝に進めて、決勝では、3位までを入賞扱いになるから、後、各レース大会で、レギュレーションに、違いが有るから、出場する、大会とカテゴリーには、気をつけてね」
三葉からの答えは、水無月には、分かりやすかった。
「それならば、やっぱり、マシンの重量が、軽い方が有利じゃん」
「本当にそうかな?」
三葉が、不気味な事を告げる。
「どういう事なの?」
「みなちゃん、さっきも言ったけど、軽量化する事は、スピードアップに繋がるけど、CO率も破損率も上がるって言っていたよね?
一度スタートすれば、マシンに触れる事は、禁止なの、規定周回数を終えて完走するか、COしてリタイヤ、このどちらかになるし、それに、無事に完走したとしても、パーツが破損していて、修理が規定時間に間に合わない場合でも失格になるのよ。
予備パーツは、持って行く方が当然のセオリーでそれで、対処出来ないとリタイヤするしかないわね。」
三葉からの助言に
「へっ? じゃあ、軽量化した、マシンは、予備パーツ以外にもスペアマシンを持って行くの‼」
「そうよ、まあ、スペアマシンは、あたしも持って行くけど、
持って行くパーツとパーツの購入回数が減るのよ、
例えば、徹底的軽量化した、マシンを所有者のキャリーの中身よりは、
少なく出来るはずだよ」
「へっ? そんなに違うの?」
「YouTuberでも、ピットボックスを視ると、同じパーツを複数台組める数を持っての移動が、大変って言っていたのよ、そこで、あたしは、必要最小減の軽量化して、
パーツの破損率を下げて、完走率を重視したのよ」
三葉からの答えに水無月は。
「でもさぁ~ 1着にならないと、優勝は、愚か決勝に進む事が出来ないじゃん、
そこは、矛盾していない?」
水無月の指摘に三葉は。
「一見矛盾に聞こえるけど、あたしは、遅く走ってとわ、言って無いよ」
水無月は。
「? どういう事なの? 軽量化をしないで、スピードアップは、無理だと思うよ」
「あたしは、タイヤと路面の接地とトラクションを重視していると話したのは、覚えている?」
三葉からの質問に水無月は。
「そう言えば、言っていたよ、確かに、でも、どうやって、
その考え方で、速く走れるの?」
水無月の指摘は、最もだった。
ミニ四駆のスピードアップをしたいのなら、強度を犠牲にして軽量化すれば良い訳だ、だが、三葉は、強度をなるべく犠牲にしない、伝達ロスを少なくすれば、
スピードアップに繋がる事を期待していた。
「みなちゃん、ミニ四駆チャンネルに軽量化以外にも速くなるチューニング方法が、upされていたの、視たこと無いかな?」
三葉からの質問に水無月は。
「ん~ アタシは、軽さこそ正義って、さっきまで、考えていたから、見落としたかも」
水無月の答えに三葉は。
「軽量化主義だと、潤沢な予算が、必要になるよ、
あたし達は、潤沢予算なんて、縁が無い、ごく普通の一般家庭だよ、
予算が無いと家計に皺寄せが来るよ、確実に」
三葉からの力説に水無月は。
「そう言えば、アタシ達姉妹が、ミニ四駆を始める時に、
お母さんが、ミニ四駆の費用は、各自の小遣いで遣り繰りしなさいって言っていたのは、そう言うことかぁ~」
水無月は、三葉お姉ちゃんからの説明に納得したのだった。
こうして、三葉達は、予算を決めて、楽しくミニ四駆ライフを送った。
ミニ四レーサー道 永遠の絆 @bannku
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
近況ノート
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます