第7話 ウエイト

水無月は、ミニ四駆には、軽さが正義と言う言葉を知っている上に、

其れが、正しいと思っている。


「三葉お姉ちゃん、ミニ四駆は、軽くて、速いのが、正義で正解なんだよ、

これは、ミニ四駆沼の常識だよ」


水無月は、三葉の考え方には、イマイチ理解していなかった。


「みなちゃんの、言い分は、確かに常識でスジも通るけどね、完走率や破損率の事は、考えたのかな?」


「完走率? 破損率?何それ?」


水無月は、三葉お姉ちゃんから、余り聴いた事の無い、単語を聴いて、?を浮かべた。


「その反応は、やっぱり、知らなかったのね、説明するね」


三葉お姉ちゃんからの説明は、こうだ。


軽量化による、スピードアップは、確かにミニ四駆には、必須の方法だが、

それにより、COコースアウトが、高くなって、軽量化により、強度が無くなった、パーツの破損率も当然上がり、完走したとしても、パーツの破損している、

その為、三葉は、必要最小減のカットだけして、強度をなるべく落とさないで、完走率を上げたいと考えている。


この説明を聴いた、水無月は。


「じゃあ、三葉お姉ちゃんが、一番重要だと思っているのって何?」


水無月の質問に、三葉は。


「それはね、タイヤと路面の接地とトラクションの高さよ」


三葉からの答えに


「三葉お姉ちゃん、その考え方は、遅くなるよ」


「確かに、YouTuberでは、タイヤと路面の摩擦力を極力を減らした走行方法が、

主流だから、みなちゃんも、其れが正しいと思っちゃたんだね?

でもねぇ~ ミニ四駆には、正しい答えは、無いのよ、流行のやり方を真似をしても、それが、本当にみなちゃんのやりたかった、セッティングなのかな?」


三葉からの答えに、水無月は。


「へっ? 流行のやり方を真似をしても、完走出来ないと言いたいの?

三葉お姉ちゃん」


水無月の指摘に三葉は。


「そうだよ、YouTuberと同じセッティングしても、その人と同じ完走率になるよ、流行のやり方をしても、本当の自分のマシンには違わないけど、

本当の自分専用のオリジナルのマシンには、成らないよ、そんな、マシンで勝っても、心からは、喜べないし、モヤモヤが残るよ、きっと、それに、

この状態が、続けば、いずれ廃れるよ、そして、ミニ四駆人口の減少に繋がるよ、

みなちゃん、レースとタイムアタックは、別物よ、

某人気車漫画のイエローのマツダのスポーツ車のオーナーもタイムアタックとレースでのセッティングは、別物って言っていたような気がするけど」


三葉からの答えに水無月は。


「三葉お姉ちゃん、じゃあ、YouTuberで、流行のやり方って、ひょっとして、

タイムアタック用のやり方に近いの?」

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