Scene05 ☆ウォーターライド☆

//SE ウォーターライドが水に突っ込む音と叫び声


「ねねね!今度はウォーターライド乗ろうよ!」///手を引くように前後に距離感を調整しながらはしゃいだ様子で


「私ね、修学旅行も、宿泊学習も…何故か、そういう遠出するイベントの時はことごとく行けなくてさ。」//少し寂しそうな様子で


「体調崩しちゃったり、病気が流行っちゃったり…ほんっと、ついてないなーって感じ。」//昔を懐かしむように


「だからね…じつは今回も、少し、怖かった。また、なにかあるんじゃって。」//声のトーンを少し落として


「当日まで色んな意味でドキドキだったんだから!」//おどけるように


「だから、本当に何もなくて…よかったぁ。」//心から安堵するように


「だってこの日のために、ちゃんと水着まで用意してきたんだよ?活かせなかったらなんか損した気分じゃん!」//非常に興奮しながら


「…え?水着まで着てる人はいない?そ、そんなのわかってるよ!冗談!冗談だってぇ」//焦って否定するように


//SE 賑やかな人の声


「なんか、遺跡みたいになっててすごいね、ココ…。あ、あのちっちゃいサルのキャラクター見たことある!」


//SE 石臼を挽くような音


『秘宝ハ誰ニモ渡サヌゾ…』//低音のボイスチェンジャーのような声


//SE 魔王のような笑い声


「雰囲気徹底してるなぁ!あ、見てみて!遺跡のあの塗装とか凄くない?…あ、足元にもなにか書いてあるよ!……日本語でも英語でもなさそー、読める?」//感心しながら左右に動き回りはしゃぐ


「…え!すご!なんで読めるの!?パンフレットに書いてある?うっそ!全然気づかなかった…。よく見てるねぇ」//素直に感心しながら


//SE ベルトを締める音


『研究者の皆さーん!こんにちは!遥々来てくださってありがとうございます!準備の方は整っているようですねぇ!今日は、我々の現地視察に来ていただきありがとうございます!なんだか最近見つかった場所が、呪われている…なぁんて噂がたっちゃったんですよねぇ。…っていうのも、発掘に関わった人たちがドンドン亡くなっているとか…恐ろしいですねぇ。なので、皆さんには是非、この遺跡の呪いの謎を突き止めて欲しいのです!』//スタッフの声


「設定もなかなか凝ってるね。ミステリーなのか、SFなのか…。どっちだと思う?」//耳打ちで


「…やっぱり?私もそうかなって思ってたんだ」//いたずらっぽく笑う


『それでは、遺跡に向かって川を下っていきましょう。我々の指示に従ってくださいね!流れの急なところもありますから。命の保証は、出来ませんよ!それでは一緒に!手を上げて、レッツゴーでいきますよ?レッツ?」//スタッフの声


「ゴー!」『ゴー!』//いくつかの声が重なる


//SE ゆったりとした水の流れる音


『この辺りは、獰猛なワニが出没することがあるんです…。ですが、ご安心ください!私は、しっかり銃を持ってきてますから!』//スタッフの声


「あれ、ショットガンじゃない?流石に偽物だよね?」//小声で耳打ち


//SE 衝突音と水しぶき


「きゃあ!あ!ごめんごめん!」//彼氏に倒れこむが直ぐに離れる


『噂をすればなんとやら!さぁ、私の出番ですね!しっかり狙いすましてぇ』


//SE ジャムる音


『ゲッ!やばいやばいよ!ごめんなさい!銃が壊れてしまいました!どうする、どうすれば……あ!そうだ、こんなものがありました!』//スタッフの声


「なんだろうね、あれ…爆弾かな?」//不思議そうに


『くらえ!!』//スタッフの声


//SE 爆発音と水が高く打ち上げられる音

//SE 水しぶきがふってくる


「わぁ!…あっはは、ずぶぬれぇ…!」//あまりに濡れて笑いながら


『さぁ、そろそろ例の遺跡ですよぉ…まわりには注意してくださいねぇ……。』


「注意しろ、だって。何か仕掛けでもあるのかな?」//耳うちで


『あ!あそこに我々の発掘チームが見えました!おーい!…あ!気づいて近寄ってきましたね。…ん?なんだか様子がおかしいような……。』//スタッフの声


「ねぇ、あれってもしかして…!」//少しおびえた様子で


//SE ゾンビのうめき声


『うわぁ!みんなゾンビになってる!皆さん、すぐに逃げますよ!しっかり掴まっていて下さい!』//スタッフの声


「やっぱりぃ!うわ、しかも走れるタイプのゾンビだ!もうここまできた!!ボートに乗ろうとしてるんだけど!うわ、やば!こわいこわい!!」//焦りながら怖がっている様子で


『…ふぅー!驚きましたね…まさか発掘チームが全滅してるなんて……。あれ?慌ててたから、流れにしたがってこっちに来ちゃったけど…この先は…。』//スタッフの声


「…嫌な予感しかしないんだけど。」//げんなりした様子で


『滝だ!だけど、そんなに高くないから、ちゃんと掴まっていれば大丈夫ですよ!身を低くして!衝撃に備えてください!』//スタッフの声


//SE 滝の音 徐々に近づいてくる


「きゃぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!」//視聴者が不快にならない程度に声の高さと音量調整


『なんとか戻ってくることが出来ましたね!結局何も解決できませんでしたが、あの様子では、立入禁止にするしかありませんね……。ご協力ありがとうございました!気を付けてお帰り下さい!』//スタッフの声


「うぅ、覚悟はしてたけど、結局、絶叫系だったね。そこまでじゃないかなと思ってたんだけど」//少し辛そうに


「…うぐ。ばれちゃった。透けるのは想定してなかったなぁ。…そうだよ?中に着てきたの!……そういうものだと思ってたんだもん!仕方ないじゃん!」//開き直り詰め寄るように


「結構いい時間になってきたね。そろそろ帰る時間じゃない?明日、仕事なんでしょ?」//時計を見ながら


「…わかった。じゃさ、最後に一つだけ、乗ってもいいかな?」//正面にまわりながら若干前かがみで





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