Scene04 ☆ジェットコースター☆

//SE ジェットコースターの落ちる音

//SE 叫び声


「やっぱり、ジェットコースターは避けられないよねぇ……。キミ、好きだもんね。こういうの」//ゲンナリしながら上を見上げる


「ノックアップドロップで分かったけど、私、高いのは平気だけど、恐怖要素が加わると途端に駄目だわ…。足、竦んじゃう。」//彼氏の左隣で震えて怯える


「…え?手、握っててくれるの?……それなら、うん…、頑張れるよ。」//少し照れたように


「絶対に、離さないでね?」//覗き込み目を見ながら


//SE 賑やかに話す人の声


「うぅぅ、緊張してきたぁ。ね、何か、気が紛れるおまじないとか知ってたりしない?」//ドキドキしてるのを隠しきれない様子で


「手のひらに人って書いて飲む?って、それは、人前に出る時のやつでしょ!…あ、知ってる?それ、由来は人に飲まれないように、自分が先に人を飲んじゃえ!って所から来てるらしいよ?」//徐々に後半緊張が解れていく


「…あれ?なんか、落ち着いた…。…すごいなぁ。わざと意味のないこと教えたんでしょ?」//素直に感心するように


「あ、そろそろみたいだよ?」


『皆様!ようこそ当ランド自慢のロケットバズーカへ!』//スタッフの声


「名前が随分物騒だね」//耳打ち


『ロッカーに貴重品その他落ちそうなものはしっかりしまってくださいね!落下したら、下にいる方が大変な目に遭っちゃうかも!準備が出来ましたら、足元にお気をつけてお乗りくださいね!』//スタッフの声


「安全バーを下げて…。んっ。手、ありがと。離したら後で怒るからね。」//既にちょっと怒り気味で


『はい、確認オッケーです!それではいってらっしゃーい!』


//SE エアーが抜ける音

//SE ジェットコースターが昇るガラガラ音


「うぅ、ふっ……うぅう」//余裕なく唸ってる感じで


//SE ジェットコースターが昇るガラガラ音


「うぅ、結構登るね…、コレ。」//声に力みがあるような感じで


//SE ジェットコースターが昇るガラガラ音


「まだ!?ねぇ、まだぁ!?」//半パニック


//SE ガコンとハマるような音


「と、止まった。」


//SE 風の音


「…ねぇ、動かないんだけど。故障とかじゃないよね?」


//SE 風の音


「長いぃ!ひと思いにやっちゃってよぉ!!」


//SE ジェットコースターの落ちる音

//SE 風を切る音


「きゃぁあぁあぁぁあぁぁあ!!」//聴いている人が不快にならない程度に調整


「あぁあ!!あっ!!あぁぁぁあ!!」//聞いている人が不快にならない程度に調整


「ヤバ、いぃ、無理ぃ…帰るぅぅぅ!!」//涙声で


//SE 駆動音緩やかに


「はぁっ、はっ、はっ……うぅ、き、きつかった……。で、でも、もう終わりだ。」//大分グロッキーに


「え?なんで?止まらないんだけど。」//露骨に焦る


『では、2周目もいってらっしゃい!』//スタッフの声


「鬼ぃぃぃぃぃ!!」//少し泣きながら



「う、うぅっ、うぅ…。」//泣いている


「…ん。ありがと。ごめんね。一緒に頑張ろうと、思ったん、だけど。こ、怖かったぁ……。」//ちょっとぐずりながら彼氏の胸の中に抱きつく


「それにしても、2周目なんて聞いてないよ…。キミはなんか笑ってるし…。ジェットコースター乗りながら笑い声あげる人なんて聞いたことないよ!」//胸の中で抗議する


「まぁ、でも、手をずっと繋いでくれてたのは、嬉しかった。温かくて、安心できたよ。」//真面目な口調で


「ちょっと休憩したら、次は私の番なんだからね!」//胸から離れ目を見ながら




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る