夢喰屋さんの物語には霧の中に佇むような不思議さと合理的な世界が広がる。

何故か?この世界のバクは魔物なのだ。
人型のバクこと、エルクラートは人間との共存していることを半ば誇りに感じ、半ば諦念の想いで、夢喰屋という職業を生業としている。

それでいて人間の理不尽な『差別的社会ルール』の中で暮らしていることを自覚しつつも、税金まで納めているのだから、夢の中だけが彼の安住の地なのかも知れない。

そんな不安定な安寧の中、ハーフセイレーンのクーアに邂逅する。

第二章読了後なので、恐らくこれからが物語の本編に入るのだろう。
しっかりとした独特の世界観と、文章力がきっとどこまでもこの不思議な読後感を味わせてくれることでしょう。

ちなみに小生のエルクラートさん像は、安楽椅子でパイプを燻らすシャーロック.ホームズ氏である。
彼がワトソン博士に変装してお道化て見せる光景は、主人公がバクのローブを羽織る姿にダブって映ります。

(わたしには、なぜかバクの着ぐるみなのですがw)

是非、お勧めしたい作品です。

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