穏やかな語りで綴られるのは、後輩女子との思い出。心に響く作品です。

或る夏の日、主人公は妻と幼い娘を連れてお寺を訪れます。
そのお寺が管理しているお墓には、主人公のかつての後輩が眠っていて……。
穏やかな主人公が、後輩との思い出を振り返りながらぽつりぽつりと語っていく本作。
主人公が口下手だからこそ、読み手の胸には彼女に向けた想いがひしひしと迫ってくるのです。
静かに、じわりと、目頭が熱くなる感動作です。