女神ですが? なにか?

「……………

………………

………………

秋田!

じゃない、飽きたわ!

下界をながめるだけの毎日!

もうやだ〜〜〜!

もっとこうさ!

魔王が現れて核爆弾で世界を滅亡!

とか!

イケメン勇者がライトサーベル持って宇宙侵略とか!

もっと刺激的なことはないの!?」


「ほほう……刺激的じゃと……」


「女神長のロリBBA!

ちゃんと刺激的にお仕事してますよ♡

ほら! このとおり!」


「散らかったマンガ本にみかんの皮。

こたつに片足だけつっこんで強設定。

腹をボリボリかきながらポテチをざらざら。

下界の監視モニターよりも尼プラとはの」


「あれ!? なんのことですぅ♪

あ! なんか散らかってますね♪

だれの仕業かなあ? てへっ♪

なんか青筋がいっぱい♪

怒ると老朽化した血管が切れちゃいますよ♡」


「わしの血管が切れる前にいい案があるんじゃが?」


「はい? なんでしょ〜?」


「下界で世直しするまで帰ってくるんでないわ!

ゴートゥーアースじゃ〜〜〜!」


「へ?

ひゃあああああああああああ!!!」


ロリBBAに蹴り飛ばされて!

床にぽっかりブラックホールに吸い込まれて!




「秋田……

秋田じゃない!

ここは埼玉!

ていうか!

アニメもスマホゲームもやり尽くしたし!

毎日引きこもりも飽きた〜〜〜!

実際、やることないもん!

は〜〜〜〜〜…………

無駄に早起きしてもなんも得ない。

なんかいいことないかなあ?」


壁にかかった服をちらっと見る。

ベッドからゴロンと床に寝転がって大の字。

キャミの肩ひもがずりっと見えそう。


「めんどくさ……

ん? 天井にシミ?

目……?

シミュラクラ現象?

あんなのあったっけ?

んんん?

天井から乳!?」


「あ……え〜と?

おはよう?」


「乳がしゃべった! キモ!」


ぽぽんとぷるるん!

天井から飛び出してドッスン!


「痛った〜い!」


「もが!? ふぐ!?

ぐるじい!?

ぷっは〜! 重い! 早くどいてよ!

その無駄にでかい乳をどけろ〜!」


「あら♡ 可愛いぺったんおもち♡」


「ぺったん言うな!

あんた誰!?

うわ!?

すっごいキラキラ美人!?

女神様!?」


「あったり〜!

下界の人間が女神を言い当てるなんてすご〜い♡」


「そんなわけあるか!」

「いった〜い。そのハリセンどこから出したの?

あら、かわいい女の子。高校生?」


「お姉さん風!?

あんたもそんなもんじゃない!?

てか、誰!?」


「わたしは恋の女神のラブっていうの。

もう学校行く時間じゃないの?

んん? よく見れば青春が全然感じられない汚部屋!

モニターにはゲーム画面がつけっぱなし!

絶対引きこもり!

なんだか親近感!

バーベキュー味の未開封ポテチ発見!

いただきます!」


「ああ!? あたしのポテチを一気喰い!?

食べ方が汚い!

ボロボロ落とすな!

なんてことすんのよ!」 


「おいしかった〜!

この味って天界までまだきてないレア物なのよ!

じゃあ……おやすみ!」


「あたしのベッドで寝るな!

片付けくらいするか、礼くらいしろ!」


「え〜。どうせ汚いじゃん」

「せめてゴミ袋に入れて!?」


「はいは〜い。めんどいなあ。

お礼ね〜?

ん? あなた年季の入った引きこもりよね?」


「年季が入ったって言い過ぎじゃない!?

そうよ! 引きこもりよ! 悪い!」


「でも壁に吊るしてあるあれって制服よね?

毎日、目に見えるとこにあるの?

ふ〜ん……

そうだ!

お礼の方法、思いついちゃった♡」


「いやな予感しかない!

やっぱりお礼はいいです!

ぶっ!? あたしの制服をもう着てるし!?」


「わたしが代わりに高校行ってきますね♡

「あたしに変身した!?

胸だけあたしじゃない!」


「いまから登校すればホームルームに十分間に合うわね!

それじゃあ、行ってきま〜す♡」


「え!? ちょっと待って!?

ほんとに行くの!?

ほんとに女神なの!?」


「ただいま〜」


「一瞬! 思いとどまってくれた!?」


「名前聞くの忘れてたから、教えて♡」


「いまさら!?

あ、あたしは恋野愛こいのあいよ!」


「おっけ!

今度こそ行ってくるね!」


「…………しまった! 教えなきゃよかった!」



♡♡♡夕方♡♡♡



「ただいま〜♡

彼女ができたので連れてきました!」


「ぶ〜〜〜〜〜!

お持ち帰り!?」



☆とりあえずおしまいだよ!

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2024年11月18日 17:00
2024年11月25日 17:00
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綴る欠片 こい @k_o_i

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