かげろう様、とその、つがいさん、に選ばれた男。かげろう様の正体とは?

 ある翁が、風変りな旅の薬売りを、貧弱ながらもてなし昔話をするところから、物語は始まります。

 それは、奇妙な慣習のある村の話。
 村で祀られている、かげろう様、とその、つがいさん、に選ばれた男の話。

 妙なことに今回は、これまでとは違うタイプの、つがいさん、が選ばれました。
 何か意味があるのでしょうか。
 かげろう様、と、かげろう様に仕える女たちの正体とは?

 昔話の幻想的な世界に没入して、たっぷりひたれる満足感のある作品です。
 描写がとてもお上手で、情景が思い浮かべやすいので、読みやすいです。

 この薬売りさんのシリーズは三作目、ああっ、二作目を読みにいかなくてはっ!
 ぜひ、おすすめします。

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