墨をはね散らかし、ネタのため暴力もいとわず、執筆に情熱燃やす女の一代記

 根暗だけど、いざとなればガッツがあり強引な、少女ゆかり。
 男まさりで頭がよく、文章の恐ろしく上手い、ゆかり。
 「男に生まれればよかったのに」と言われてしまう、ゆかり。

 後の、紫式部です。
 そんなゆかり、こと、紫式部のとっても笑える、ガッツある成り上がり一代記。
 
 美しい十二単に墨をはね散らかし、ネタのためなら暴力もいとわず、執筆に情熱をかたむけた、紫式部。
 物書きとしてこの姿勢は見習わなくてはならないし、彼女のヒット作『源氏物語』にあやかりたいですよねっ。

 地獄の根暗の笑いを浮かべながら、陰謀家の道長と二人三脚で時代を生き抜く紫式部に、ぜひエールを送りましょう!

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