焼けるような赤

最後まで読んだ後、アカショウビンってどんな鳥だっけ、と気になり、すぐに調べました。やっぱり、昔図鑑で見たことのある、あの鳥でした。

そこで、漸くこの物語を読んで感じた熱の理由が分かった気がします。

雨がテーマになっている物語ですが、最後はそれに関連した『虹』で終わります。ですが、虹が出るにはもう一つ、雨上がりの太陽も必要で、当然文中にもそれは出てくる。

ですが、それはそれとして、この物語を読んだ後、強烈な熱を覚えました。

それは、命とか太陽光とか、二人の登場人物の関係とか、そういうものあるのでしょうが、加えてこの鮮やかな鳥の存在がある気がします。

陰鬱さを吹き飛ばす、希望と熱に満ちた見事な物語でした。

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