約束のいらない待ち合わせ。そこに行けばきっとまた会えるから。

富と、貧。
地獄と、天国。

生まれも身分も違う二人。
地獄生まれの少年デュラン、天国生まれの少女アネモネの運命は彼女が貧民街に迷い込んだことで“交わる”ことになります。

淡い淡い、泡のような恋は些細なきっかけで弾けてしまう。
そして泡は沈んだら浮かばない。

これはきっと悲劇なのでしょう。

読み進める程に辛く、心を締め付けるような感覚をあなたは感じるでしょう。

それでも最後まで読んで欲しいと思います。
ただただ“純粋”だった思いの結末を、見届けて欲しいと願います。

―これはそんな物語。

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