私はもう、飛べない鳥じゃないんだ

鳥かごの中の飛べない鳥のように……抑圧された心身が社会の中で精神的に苛まれていく。
よい成績でよい学校を卒業してよい会社へと就職する……予めコースを定められ敷設されたレールの上を走る人生の先に待つ心の葛藤が、淀みなく流れるような文体で紡がれます。主人公の心情描写が痛いほど胸に深く刺さり、同じ境遇を経験された方であれば、かなり共感できる内容ではないでしょうか。
後半からラストにかけて、目が離せない展開はとても印象的です。
是非読んでみてください。

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