最初から最後まで「言葉」と言うものの圧倒的熱量とパワーにため息が漏れてしまいます。悲痛さを感じながらも、それを全体に乾いた文章が上手く覆い隠している。それでいて所々感じる圧倒的熱量に目が釘付けになってしまう。そして、言葉の選択も非常に高度な感性を感じさせるもので、美文の洪水みたい……私の大好きなミニシアター系のようなセンスとお洒落さ、圧倒的熱量を感じるもので、自信を持っておススメできる名作でした。
お話の内容的には暗めの話で好みの作品とはちょっと違ったのですが、それでも星三つをつけるしかなかった作品です。言葉の置き所がとても秀逸だと思いました。最初はあえてチープさを演出しているのかと思いましたが、途中でこれは主人公を等身大で描いた結果の言葉達なんだろうなと感じる様になりました。作中の人間の息遣いまで感じられるような表現力と、秀でたバランス感覚があるからこそ、華美にもならず、卑下することもなく、こういった文章が書けるのだと思いました。これほどの作品を生み出せる作者様の文章力を、正直、羨ましいと思ってしまった。
いや、読ませて頂きました。 いつも読んでいるコラムとは全く違う、行き止まりに絶望した女性の心に降る雨。 耐えてますね。 耐え続けて、行き止まって、息止まって……立ち止まる。 そこは良心でありながら、一歩踏み出せない何かなんでしょうね。 私は、何かが横切らないとも限りませんが。 老婆心ながら、運営から言われそうな件が一つ心配です。 書いてしまうと来ちゃうので。O〇の件です。 またお伺いします、良いものを有難う御座いました。
独特な小説世界を揺曳する……そんな展開に心酔するような心地です。散りばめられた数字表記が、気づけば心の隙間に引っ掛かりを生じさせ、時の流れやその時の心情を表しているようで味わい深く、効果的な印象操作を思わせます。なくした心が拠り所を求めたくなる、眠れぬ夜と煙る描写にどこか酔いしれたい。
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