俳句が二十句連作されております。一頁で追えるので、全体の見取り図的にも役割を果たす構造です。さて、内容ですが、『本』にまつわるエトセトラだと推察いたします。本ははたきで叩かれても本ですからね。私は電子書籍のなかった頃が懐かしいです。当然の如く古書店街で学生時代を過ごし、掘り出し物や新しさを求め歩いたものですよ。この二十句は私の体験ではありませんが、香りが似ている。そこが好きです。是非、ご一読ください。
作者さまの本との向き合い方、付き合い方が分かる20作です言葉にもお人柄もにじみ出ていてすごく柔らかく、優しく、微風のように心地いい句のなかにいくつか題名なく本が出てきますが、きっと「それ、知っている!」「懐かしいな」って、そんな感想を抱かれるだろう部分も街中での本屋さん、あるいはお店の中に置いてある本、素朴な日常の風景として存在する本にも穏やかな視線を向けていらっしゃいます本好きにはたまらない連作です
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