「夕方五時のリズム」出荷いたしました。

「夕方五時のリズム」出荷通知書

　　　　　　ご注文品出荷のご通知

　拝啓　毎々格別のご高配を賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。

　さて、去る六月二日付、貴信第五十五回「二千文字以内でお題に挑戦」企画をもってご注文賜りました商品、「オルゴール付置き時計『夕方五時のリズム』」は、本日同封送り状のとおり、カクヨム運送便にて発送いたしました。ご指定の六月九日までには配送されるものと存じます。

　貴着のうえは、よろしくご検収のほど願い上げます。

　なお、今後ともいっそうのご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。　　敬具　

　同封書類

一、送り状　一通

一、受領書　一通

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上

　◇　◇　◇

　堀越理央は文書の入力を終えると、ウーンと大きく伸びをした。時計を見るともうすぐ五時だった。

　(あらもうこんな時間？　夕焼けチャイムの鳴る時間ね。リフレッシュルームでひと息入れてこようかな。小椋悠平のヤツいるかしら。え？　彼のことが気になるのかって？　な、なんでワタシが！　な、な、何とも思ってないですよ！　同期入社なだけです。ホントですって。え？　顔が赤いですと？　もうウソばっかり！　何か飲みながらWeb小説サイトをチェックしようと思っただけです！　気になる作家さんがいるんで。ただアイツ最近チョット元気ないみたいだから……話を聞いてあげようかな……『夕方五時のリズム』の出荷通知書、入力終わったし)。

「夕焼け小焼け」の曲が聞こえてきた。堀越理央はリフレッシュルームで小椋悠平と並んで座っていた……。

了