究極の禍珠怪談、四つ。

この物語は、必ず四つ。
それ以上でも以下でも作法に反する。
指数関数的には増えて行かない、その
選ばれし四つの物語。

 火を愛でるが故に火災を呼ぶ紅玉
  地蔵が抑えていた悪気の根源、黒玉
   海の水妖を呼び寄せる不穏な碧珠
    人の記憶を喰らう朧気な白玉

因果応報なのか、将又あまりに不運な
偶然なのか。禍々しく不可解な『玉』に
導かれて破滅してゆく人々…そして
何処へともなく消え失せる『玉』。

話の土産に四つの『玉』を。
但し、扱いにはくれぐれも留意して。