表裏一体の美しさと残酷さ

「私」が語る、実の母親との関係。「私」の母は、美しくて人気のあるモデルだったが、家庭を全く顧みない人だった。
歪んでしまった親子関係を通して、人間の惨たらしさと優しさを描いた現代ドラマ。すらすらと読みやすいのですが、出てくる一文一文のパンチはとても強いです。
そしてたどり着いた最後の一言に、溜息が出てしまいました。無責任な言葉になってしまいますが、ただただ、彼女に「幸せになってください」と言いたくなります。