こな雪も心ぼそかろ日暮れどき


こなゆきも こころぼそかろ 日暮ひぐれどき




冬の句です。



こな雪が舞っている。

塵のように。

地に落ちるでもなく、ふわふわと、所在なく漂う。

陽の光が真横からさして、こな雪はきらめく。

ふりかえれば太陽は山の端にかかって、じきに姿をかくしそうだ。

陽が落ちれば夜が来る。頼るのない昏い夜が。


だが頼りなさが真に身に迫るのは陽の落ちたあとの闇夜ではなく、まだ陽の残る夕暮どきだというのは、何故なのだろう。


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俳句4句【第2回カクヨム俳句コンテスト用】 久里 琳 @KRN4

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