独特の感性を持つ『竹神チエ様の世界』が垣間見える

 短いながらも、独特の存在感を持つ物語です。
 その独特さの正体は、作者の竹神チエ様の感性であろうと考えます。
 その代表的なモノを一つ上げますと、『快活のバネ』、『慎重のネジ』、『感情の歯車』といったワード。
 一つと言ったのに、三つもある! ……って、上記の"一つ"は『ひと括り』という意味です。
 人間と区別がつかない程の精巧な人形の性格が『バネ』やら『ネジ』やら『歯車』によって生み出される?
 普通は『AI的なモノが内蔵されている』と考えませんか?
 これは、逆に『天才の発想だな』と☆
 私は『快活のバネ』、『慎重のネジ』、『感情の歯車』などというアイディア、100年考えても思いつく気がしません★

 登場人物や人形、世界観など随所に作者様の独特の感性が溢れています。

 ただ、少し苦言を呈するとすれば、中編の物語としては、『平坦に進行し、最後に大きな山がある』といった感じで、もう少し起伏に飛んだ物語であれば良かったかな、と★

 コメント欄では、続きを期待する声が溢れていて、作者の竹神チエ様も『続編を書きたい』といった趣旨のコメントがあります。
 それはそうだ! だって、この物語ね?
「えっ? ちょっ! ここで、終わるの? ここから、面白くなるところじゃんか!」
的な終わり方してますから!

 続編も含めた本作シリーズが、竹神チエ様の最高傑作となって、書籍化、コミカライズにアニメ化まで発展するかどうか?
 私は、『ポテンシャルはある。十分に可能だ』と考えています。
 なんてったって、この作者様は天才ですからね☆
 続編においても、『私が100年考えても思いつかない』設定やらなにやらを随所に見せてくれるはずです。
 取り敢えず、期待票も込めて、★10個……。
 3つまでしか入れられないのか? 残念★

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