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概要
帰らない人を待つ必要はないから。
月がゆっくりと上がっていく。夜の静けさの中では獣たちの遠吠えも少し寂しい。丘の上の家に住むナカは時々外に出ては空を見上げている。
一年と二十五日。朝は菫の砂糖漬けと作る。昨日、少し離れたお隣さんが摘んで持ってきてくれた。なかなか優しい人で人当たりも良い。ナカのような人間にも優しいのは徳を積んだからだろうか?そんな風にナカが話すとお隣さんはフフと笑った。くだらない世間話だ。午前のうちにベットのシーツを洗って、陽の射す物干しにかける。風がはためかせて鮮やかな白が目を奪う。あの日もこんなに白い色をしていた。
一年と二十五日。朝は菫の砂糖漬けと作る。昨日、少し離れたお隣さんが摘んで持ってきてくれた。なかなか優しい人で人当たりも良い。ナカのような人間にも優しいのは徳を積んだからだろうか?そんな風にナカが話すとお隣さんはフフと笑った。くだらない世間話だ。午前のうちにベットのシーツを洗って、陽の射す物干しにかける。風がはためかせて鮮やかな白が目を奪う。あの日もこんなに白い色をしていた。
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