焼野原に夏草 人は生きゆく

焼野原に夏草 人は生きゆく


やけのはらになつくさ ひとはいきゆく


季語:夏草



夏草とは、夏に生い茂る草のこと。 抜いても抜いても生えてくる雑草や、山野をおおう青芒、萱のたぐい。 炎天下、強い匂いを放ち、雨が降らなくても枯れることもない。


一面の焼け野原は、絶望の象徴であった。

黒と白の景色……。

しかしそんな絶望の地に、今では夏草が生えている。

諦めるな、生きろと、青々とした草が揺れる。

生きろ。

生きろ。

悲しみを胸に、それでも生きろ――。


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戦争と、花。【第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト】俳句の部 にわ冬莉 @niwa-touri

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