真実以外は語らない、というルールで開かれる、怪談会(かいだんえ)。 進行役の屋敷の執事(バトラー)と、四人の語り部によって、嘘偽りのない恐ろしい体験談が語られていきます。 四つの恐怖話は、どれも特徴ある興味深いもので、あなたの心臓をわしづかみにするでしょう。 命の危機、逃れられない事態、この世のものではない怪異、などと直面したとき、人は何を考え、どう行動するのでしょうか。 じっくり震えあがってください。
それぞれの物語の中に、人間の欲求や深層心理をうまく取り込んだ、真理をつく怪奇なお話。短編で読みやすいが、読み応えあり。必見です❢
百物語の作法は御存知だろう。一つ話す毎に、蝋燭の火を一つ消す。それを百遍繰り返す。但し、数の惰性の入り込み或いは嘘偽りの物語が混じる事を潔しとせず。この物語は 真の怪談 を四つ。つまりは虚偽の物語を確率に於いて締め出した 究極の実話怪談 だ。海女の語る話 画家の語る話 看護師の語る話 そして、山小屋での話…。嘘偽りの物語には 罰 が。『四物語』の作法は、百物語よりもずっと恐ろしい。不調法を犯す者は一体、誰なのか。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(132文字)
四人の語り手による、不気味な物語。5/13時点で三番目までの物語が終わり、いよいよ最後の話が始まろうとしています。物語のどれもが後に引く不穏な終わり方で、全ての語りが終わった後、何が起こるのか、あるいは何も起きないのか、期待が膨らみます。ひたひたと忍び寄って来るような怪奇連譚、ぜひご一読ください。