敵だらけの食堂で晩餐を。

江戸時代に誕生した“殺し屋と探偵”だけが入ることのできる料理屋“ナカマ食堂”。都内に張り巡らされた地下道の中心にあるここは、魚料理と“しぐれ煮”が絶品な料理屋で、仕事終わりの身体に染み渡る食事が大人気なのだ。
お客がお客なだけあって、初めて入る人は店の空気の禍々しさに息を詰まらせる。

返り血をそのままに来店する仕事終わりの殺し屋。
殺し屋から情報を集めるために訪れる探偵。
柳包丁を一振りするだけで体を切り撥ねることのできる天才殺し屋。
その天才殺し屋の彼女でもある泥沼人間関係大好きな探偵。
ナカマ食堂からの依頼を受ける殺し屋経営者。
表は漢方薬局の薬剤師、裏では猛毒を扱う毒使いとその弟子。
などと、とにかく癖が強い。一見敵同士で争いが起きそうな雰囲気だが、この店にはルールがある。このおかげ…続きを読む