「ただいま」
「あ、お疲れ様です!」
久しぶりの家に帰ると、タマを抱えたリリが奥から出て来た。仕事に出かけた時よりも綺麗になった自分の家を見て、やっと帰ってきた感じがした。血のシミのついていた服も綺麗に洗濯されていて、リリに感謝だ。また今度ボーナスを渡さないとな…
「今回も助かったよリリ。タマも大喜びだっただろ?」
「えぇ、ずっとベッタリくっ付いてくれてて凄い癒しでした。やっぱりかわいいですよね、猫ちゃん飼ってるのマツさんだけなんで、タマちゃんに会えるの楽しみにしてるんです」
ほかのメンバーは、犬にウサギ、高級な金魚に爬虫類と多種多様なペットを飼っている。猫派のリリはうちに来るのを…タマに会うのを楽しみにしてくれている。ローテーブルの上には、家を出る前には洗っていなかった血の付いた服も綺麗に畳んでおかれている。流石だな。
「リリ今日はもう終わりか?」
「えぇ、ほかの皆さんの家はすでに回って来たので」
「残業代弾む仕事するか?」
「えっ危険なやつは嫌ですよ⁉」
「そんなことさせるわけないだろ?明日ナカマ食堂が休みなんだ、だからその分の食事を作っていってくれないかと思ってな」
食堂が休みだと言った時点でおおよそのことが把握できたのか、あぁ、と頷かれた。
「全然かまいませんよ?なんか食材はたくさん買って来てくださっているみたいですし、やらせていただきますっ」
「助かるよ」
「マツさん本当にあそこのご飯好きですよね~。あれほどのクオリティーは求めないでくださいね?」
「十分美味いから安心しろ」
リリが作業をしてくれている間に風呂に入らせてもらおう。明日はゆっくり寝られるし、酒でも飲みながらのんびりするか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます