★三つでは全然足りない。そう思わせる作品です。

 作者様には大変申し訳ない話なのですが、最初タイトルを見た時には「釣りかな?」と邪推してしまったものです。余りにあからさまで素っ気ない感じでしたので。
 
 しかし、第一話を読んでそんな考えは粉々に打ち砕かれました。凄まじい。そう思わせる程の感性に満ちた文章が全編に渡って迸る様な勢いで綴られており、それに圧倒される思いでした。
 心の奥底から直接取り出された様な、何処か痛みを感じる文章と、それを突き放す様な作者様の透徹した視点が合わさり、それがこの作品を何処か遠い所で起きている様な、それでいて間近で囁かれている様な、静かで澄み切った雰囲気を作り出しています。

 このレヴューを書いている時点で、未だ連載中であり、完結してはいませんが、逸早くこの作品を知らしめたい、その思いから筆を執った次第です。

 もっと広く読まれ、そして長く記憶されるべき小説だと思います。

 どうか皆さん、騙されたと思って第一話だけでも読んでみて下さい。それだけでこのレヴューの言っている事が理解出来るでしょうから。