幻影図書館

死者に会えるという噂の図書館を訪れた主人公。
一見すると小さな個人経営の、レトロな喫茶店といった風情だが、中は天を衝くほどの書棚と果てのない空間が広がっていた。
其処には全ての人の本が揃っていると言われ、主人公が望む本も確かに存在した。

「本を手に取り、あなたの心を真実のまま語ってください。故人に伝えたい想いを、真っ直ぐに綴るのです」

司書は語る。
主人公は深い後悔を胸に、逢いたい人物の名を紡いだ。