このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(794文字)
山に登ったからと言って、何かが変わるわけでもなく、変えられるわけでもない。けれど、間違いなく「自分の中の何か」は変わるはず。以前、鉢伏山に登った時のことを思い出しました。清々しい空気、遠くの景色と街並み。辿り着くまでの道のりを振り返ると、頂上の空気はますます気持ちよく感じます。2人の女性も、きっと心の中の何かが変わったことでしょう。涼やかな山の風を感じる読後感でした。
東京都の日の出山に登山に来た菜桜と乃理子。何か事情がありそうな乃理子と山道を登りながら、菜桜は乃理子の心のモヤモヤにつきあっていきます。 私は高尾山くらいしか登山の経験がないのですが、自分の足で到達した頂上から見る景色は、きっと晴れやかな物だったのでしょう。
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