作中、それを結局どうしたのか書かれていない部分が強く印象に残りました。読者に疑問を残すことでごろんと重石のように胸の中に残る感触があり、それが登場人物の感じているであろうもやもやとシンクロする印象があります。
ああ、胸がしめつけられるような文章ですね。母親からの仕送りの小包の中身は、いつだってどこか微妙で心躍らない。リアルだけれども、母と娘の愛のある関係性が、ここには読み取れます。
もっと見る