異形の者たちが見世に出る娼館へ出かけてみませんか?
- ★★★ Excellent!!!
まず和風ファンタジーという枠組みではとらえきれない世界観が魅力的。
明治・大正期の雰囲気を纏いながらも、スチームパンクを思わせる退廃的な未来都市――その片隅にひっそりとたたずむ娼館が舞台。
連作短編の形をとり、一人一人、秘密や問題を抱えた異形の者たちが描き出されます。
嗜虐心をそそられるような、残酷さを漂わせるストーリーもありますが、おしなべて美しく描き出されます。
連作短編という形なので、あなたもお気に入りの子が見つかるかも?
最後にこの娼館の秘密が明かされます。
そこで読者は、レトロフューチャーを想像するような世界観にも納得することに。
デカダンス香る禁断の世界にぜひ足を踏み入れてみてください。