入ってみたら、むっちゃ広い部屋が広がっていました。
- ★★★ Excellent!!!
殺し部屋という、T県B市にあるホテルのいわくつきの一室から始まった、この物語。その小さな一室で有能な殺し屋が幽霊になりました。幽霊になると幽霊を殺せるようになります。凄腕の殺し屋は人間も幽霊もいける殺し屋にランクアップ。
なんじゃ、そりゃ、しょっぱなから死んだ殺し屋がこれから主人公として活躍するんかい? と思いきや、出るわ出るわ、つぎつぎと登場人物が増えていきます。すごいのが、増えた登場人物たちが再登場して別の話に関わり、網の目のようにコミュニティができあがっていくことです。こんな話になるんかい、と突っ込みたくなるくらい、いろんなテイストが詰まっています。
まずは読んでみてください。ちょっといけてないダジャレを繰り出す登場人物が多いのですが、馴れてくるとこれがまたいとおしくなったりします。馴れあおうとすると、ふいっと身をかわされるところも、追っかけたくなる要素。気づけばどこまでもずるずると引きずり込まれているジロギンワールド、心地よくはまれます。