140字小説集
たちばな
随分遠くに感じるのだ
久しぶりに会ったあなたは、驚くほど変わっていた。黒髪を明るい色に染めて、綺麗になった肌に派手なメイクをして、いつも同じ服ばかり着ていたのに大人っぽいワンピースを着て。
「あの頃はほんとに黒歴史だよ」
あなたはそう苦笑いして、紅茶を飲んだ。あの頃のあなたは、私と一緒に笑ってくれたのに。
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