Happy Birthday

「東雲、誕生日おめでとう!」

 家に帰ると、羽月がバースデーハットを被って飛び出してきた。俺は驚いて、玄関で立ち尽くしてしまう。

 何年振りだろう、誕生日を祝ってもらえたのなんて。それに、羽月が覚えていてくれたなんて。

「え!? 何で泣いてんの!?」

 笑いたかったのに、言葉が泣き声に変わってしまった。

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