どうか許して下さい

 貴方はそう言って、私の前で泣き崩れた。自分の手は綺麗ではないのだと。罪のない人を殺めてきたのだと。

「顔を上げて」

 私は言った。

 貴方の全ては、この国を守るためだったのでしょう。国を守るための仕方のないことだったのでしょう。だから大丈夫。

 ……と言いたかったけど、怯えてしまったのも事実だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る