僕は思わず「あっ、これは!」と驚きました。
こちらは筆者様がKACにて連作をされている「探検家ロカテリア」シリーズの7作目となります。さて、どこに「あっ!」となったのかを語る前に少しだけお話をさせて下さい。
僕は物語の主人公がストーリーをぐいぐい引っ張って行く時は、ある程度の筆力さえあればそれなりに面白く書けると思っています。ですが、真の意味で筆者様の技量が大きく問われるのは、実は主要なストーリー展開とは別の「サイドストーリー」を書く場面で如実にばれてしまうと思っています。
主人公以外を主軸に展開させてしまう場面、それはとても難しくてある意味危険であり、通常「中だるみ」とされれてしまう事が多い物語の一部です。
だから、そこを「退屈」させずに面白く書ける事は、本当に筆力が高く、技術的にも見せ方が上手く、構成は絶妙で、思わず物語に没入させてしまう、そんな素晴らしい技量がある証拠となるのです。
さて、そこで本作です。
こちらの「探検家ロカテリアと新聞社」。物語を牽引すべき主人公が直接出て来ない、完全なサイドストーリーとして書かれています。「退屈」になりがちで、筆者様の技量が試されるサイドストーリー、その完成度を僕如きが言うのもおこがましいですが、一言だけ。
「完璧です」
文字通りExcellent!!!。文句のつけようがない素晴らしい作品だと保証致します。全ての作品をお読みにならなくとも、この短編だけからでも、学ぶべきことがたくさん存在している傑作です。
お勧めさせて下さい。
すごい才能を見せつけられました。
反省して明日から創作を頑張ろうと思います(笑)。
皆様、宜しくお願い致します( ;∀;)
まだ、あたしが読んだ彼女の物語は2作だけです。
でも、断言できます。
この2つの物語は間違いなく傑作であると……
そして、残りの物語も全て……傑作であると……!
躍動感と疾走感に溢れた、世界観。
例えそれが、オフィスの一室だけで紡がれたドラマだとしても
いえ、彼女の生き様は……
こんな小さなオフィスに収まるようなものではないのです。
彼女の生き様は、生きた証は……
書きつけた記事の原稿に、そして……
人々の心に、深く深く……刻まれているのです
彼女の想いは、そして探究心は
この先、どこまでも続いてゆくと感じずにはいられない
そんな物語に出会えたことに、今はただ……感謝を捧げたいです✨️
ネタバレなしで参ります。
ロカテリアシリーズは、作者さまが、カクヨムのイベントであるKACのために書き始められたもの。おそらく初めは、単発、読切のつもりで書かれたのだろうと思っています。もし違っていたらごめんなさい……。
でも、全8回のうち7回まで来た今回まで、すべてがロカテリア。
好評ゆえに継続されたというのもあるでしょう。
書いてるうちに楽しくなってきたというのもあるでしょう。
でも、わたしの意見は違うのです。
ロカテリアですから。
ほらあたしで書きな、書けんだろ、なんだよ一作で終わりかい、ほら次、次はそうだねえ、ああ、物書きのあいつの……って。
作者さまの手首を掴むくらいのことは造作もないのです。
抗えない。
本作について、わたしはいまからすごいくだらないことを書きます。
ここだけネタバレですが、本筋と無関係です。どうかご容赦ください。
汽車が出発するときに、汽笛、なるんです。
ピィー、って。
この、ピィー、が、なんだか無性に好きで。
こののどやかな表現ひとつに、ロカテリアが住んでいる世界が、街の赤い屋根の家々が、背の低い黄色味がかった草が一面に生えている野原が、森が、鬼の住む峠が、鉱山も海も、どんと、どおんと、広がって。
なんだか無性に泣きたくなったんです。
実際、泣いてるし。
そんなわたしのあたまを、ロカテリアはぱんってぶっ叩くんです。
なにしけたツラしてんだい、って。
猛きもの。
ロカテリアを愛しています。