合せ鏡の中に閉ざされた蛇その不連続な記憶
- ★★★ Excellent!!!
ある日、突然に。懐かしい人に会う。
それは古い記憶を呼び起こすトリガーでも
あったのだろうか。
それ以来、何か身辺がおかしい。
記憶が曖昧に改竄されている?そもそもが
自分という人間とは一体、何者なのか。
普段の生活にすら異変は忍び寄る。
確かに、噛まれたのを見たが。
あれは多分、青大将だったのだろう。
蛙の事を考えている。
そう、蛙だ。
しかし、何故?
茫洋としていて揺蕩う様な心持ちになる。
卵ではダメだ。
蛙が重要なのだから。
でも、それは何故だ?
自分は一体………。
鏡の奥から自分を見つめる。
それは幾つもの合せ鏡の様に連続し
皆、こっちを凝っと見つめている。
それは。