概要
花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに(小野小町)
わたしの美しさが好きだと言ってくれたあの人
だけど、年月を経て、わたしの容貌も衰えて――
5分で読めるショートショート
隙間時間にどうぞ
KACお題「色」参加作品です
だけど、年月を経て、わたしの容貌も衰えて――
5分で読めるショートショート
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ながめせしまに。時間とはかくも残酷で哀しく
花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに
あまりに有名な小野小町の作品を下敷きにした名作です。
ながめせしまに……
長雨せしまに
眺めせしまに
二重の意味があるようですね。
そのどちらの意味もしかと踏襲し、、お見事です。
心にぐさりと刺さるものがありました。
憎しみというより、諦観、達観すら感じさせます。
そんな哀切の時が、春の雨の中で切なく静かに流れてゆく……
『夫と腕を組んで、怖いものなどないかのように笑っていた、女の子。』
もしかしたら、主人公もかつては同じような、無敵の気持ちだったかもしれません。
だからこそただ、時間の残酷さを想うしかない…続きを読む