悪党妖魔はびこる宋代を往く! 義と拳の本格チャイニーズファンタジー
- ★★★ Excellent!!!
中国は北宋時代、第八代皇帝徽宗の御代。
梁山泊より野に下った見目麗しい若者、名を燕青という――――
とくれば、私のような歴史に疎い者でも「水滸伝」を思い浮かべます。本作は若き少林拳の名手・燕青を主人公に、弱きを助け悪しきを挫くチャイニーズファンタジーです。
「ファンタジー」と述べたのは妖魔であったり仙術であったり式神であったり、それに近しい要素があるからです。燕青が旅を共にするのも耳年間なツンデレ美少女道士・祝四娘、絵から抜け出し男の精気を吸う妖狐・己五尾と、今風にアップデートされたような仲間達。
宋代の歴史や文化を忠実になぞった世界観は重厚でありながら、語り口が軽妙なため気楽に読むことができますし、理解が難しいであろう拳法や仙術の用語にはきちんと解説が添えられています。
義侠心あふれる燕青が世にはびこる悪党どもを、人に仇為す妖魔を誅するチャイニーズファンタジー、是非ともご一読ください。