窃盗犯として死んだ男、転生して勇者を目指すもやはり盗賊になる(最強の)

前世ではダメダメ人生を送った上に、窃盗犯として死んだ男、取野(とるの)

転生にさいして、神から言われる。「努力が報われる世界だ」と。

その言葉を信じ、異世界での第二の人生は偉大な人物に成ろうと、勇者を目指して幼少から修行の日々を過ごす。

だが、この世界の人々がそれぞれの生まれ持った職業を定められる儀式、就業の儀において、衝撃の職業が判明する。

『盗賊』と。

それは憧れていた勇者という職業とは、真逆。この世界において日陰者。ともすれば嫌悪される職業だ。

努力は報われる? とんだ嘘じゃないか。

絶望しそうになるが、彼のひたむきな努力を身近で見ていた人々は理解していた。

誰よりも彼が真っ直ぐに生きてきたことを。

だから彼は誓う。職業が盗賊だからなんて関係ない。

自分の努力で、自分を見守ってくれた人々が誇れる人間に成れば良い、と。

こうして、勇者になるべく修行を重ねた最強の盗賊が冒険者として旅立つことになる。

普通とは何もかも違う、特殊な《盗む》スキルをひっさげて。

その他のおすすめレビュー

菅野 事案さんの他のおすすめレビュー248